先日生徒さまから、「酵母がカビてしまいましたー!」と残念な連絡をいただきましたので、早速原因を究明してみました。
原因として考えられること
瓶はきちんと消毒しましたか?
レーズンは、新鮮なものを利用しましたか?
酵母の温度管理が出来ていましたか?
瓶を開けすぎていませんでしたか?
色々と質問して原因を見つけて行きますが、これが意外と難しい。
理由は多分原因が一つだけではないからです。
酵母は、瓶の中で色々な菌と戦っていて、酵母が優勢になれば成功し、カビなどの雑菌が優勢になれば失敗してしまいます。
酵母が優勢になるように、
新鮮なフルーツ(レーズン)を入れて
糖分をプラスして
酵母が好きな温度帯をキープして
酵母が優勢になりやすい環境を作る事が大切です。
発酵の世界
発酵の世界って、それぞれの家に住んでいる菌が色々と違っているので、そもそもマニュアル化することが難しいのです。
管理した温度帯で酵母を起こしても、出来上がりがそれぞれ違ってくるのが発酵食品なので、難しくもあり、面白くもあります。(お味噌などもそうですよね)
ですので失敗に凹むことなく、またどんどんチャレンジしていきましょう!
天然酵母パン教室Kobo de Happyでは、長年育て繋げている種菌をお分けしていますので、お気軽にご連絡下さい。
この種菌なら成功率は今のところ100%です!
また繋ぎ方もレクチャーしています。
白カビと産膜酵母の見分け方
酵母を起こし始めると、カビのような白いものが出て来て、このままでいいのか?取り除いた方がいいのか?
と不安になったことはありませんか?
これは産膜酵母と言って酵母菌の一種で、身体に害のあるものではなく、またカビではありませんのでそのままでも大丈夫ですが、気になる方は取り除いて下さい。
これは酵母に限らず、味噌、ぬか床、梅干し作りの時など発酵の過程でよく見かけるものです。
見分け方としては、
白カビは、菌糸をもっているのでふわふわとしている 産膜酵母は、膜が張るようにし表面に平たく広がる。
対処法としては
どちらも清潔なスプーンで取り除き
よく攪拌して、空気に触れないようにして
様子を見てください。
産膜酵母は空気が好きなので、表面と底を入れ替えるように攪拌するとその後はあまり発生せずに酵母が元気に起きる場合が多いです。
気温が高くなって来ると
菌の活動も活発になってきているので、酵母をしっかり見守ってくださいね。
安田由紀江
東京・東久留米の自宅にて、季節のフルーツで自家製天然酵母を起こして、天然酵母パン教室Kobo de Happy を主宰しています。
安心・安全でシンプルかつ身近な材料で家庭用オーブンでも焼けるパンレシピが特長、油脂や砂糖も従来のパンより極力減らすことにより、ヘルシーに。
現在は、料理やスイーツまで幅を広げ酵母の魅力を伝える。
自己流で自家製天然酵母パン作りを始めて37年、通算10,000時間以上も焼き続けています。
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